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    避けていた話題「名付け」。

  • 2010.08.05
  • 日刊サイゾーの連載記事「のり・たまみのへんな社会学」。その第4回目として、「読み方は自分で決められる!? あなたが知らない日本人の名前の秘密」という記事があげられていました。
    簡単に言うと、最近はおかしな名前が多いけれど、名前の読みに関しては戸籍登録においての必須自行ではないので自由に決められる、と。つまり、読み方については役所などで「名前の読みを変更したい」と告げることで簡単に変えることができる、と。なので、現在おかしな名前を(読み方に関して)付けられて悩んでいる人たちも簡単に変えられるのでご心配なく──という内容でした。

    そしてもうひとつ。非モテタイムズの記事としても「『人とは違う我が子の名前』に執着する親達」というエントリーがありました。
    こちらはタイトル通り、「人とは違う」ということに意識が向きすぎているのではないか、とこの現象を語り、それはテレビやインターネットなどで多くのサンプルが見られるようになった結果だろうとまとめています。

    で、サイゾーの記事に例として取り上げられていた名前は、
    ・光宙→ぴかちゅう
    ・十兵→くりすとふぁー
    ・苺苺苺→まりなる
    ・樹美羅→じゅびら
    一方、非モテタイムズで例として挙げられていたのは、
    ・流星→おりおん
    ・珠愛→じゅえる
    ・雪麗来→しぇれら
    ・颯月→ふわり
    など。まぁ、サイゾーの例は少し行き過ぎな感じもしますが、非モテタイムズの方は実にありそう。これらは「珍名サイト」としてあまりにも有名になった「DQN ネーム(子供の名前@あー勘違い・子供がカワイソ)」からの抜粋だと思われます(※ちなみに「DQNネーム」というのはすっかり定着している言葉だと思いますので、以降、これを用います。「珍名」なんて可愛げのあるものですらなくなった、ということでしょうね。DQNの意味は「wikipedia」から「DQN」を参照。ここにDQNネームについても書かれています)。

    で、さっそくDQNネームのサイトから「最近の登録」として5日分を挙げてみます。
    8月5日登録分
    ・励歩→れある
    ・日記維→にっきぃ
    ・巴里仔→ぱりす
    ・俐琥→りく
    ・碧莉→あいり
    8月4日登録分
    ・和花→ののか
    ・葵音→あおね
    ・葵空→あおぞら
    ・心侑莱→みゆら
    ・京楓→きょうか
    8月3日登録分
    ・月彩→るい
    ・煌海→きら
    ・明音桜→めとろ
    ・香澄→こすも
    ・茉音→まろん
    8月2日登録分
    ・澄和→とわ
    ・梓瑞生→しずき
    ・友元→とも
    ・涼翔→りょうが
    ・温希→のんの
    8月1日登録分
    ・陽葵→ひまわり
    ・千愛→せな
    ・遥羽→とわ
    ・仁敢→とあ
    ・綺花→あろは
    で、まぁ、こんなのが次から次へとまるで雨後の筍のように毎日毎日湧いてきているのだから驚愕というかなんというか。
    ちなみにちなみに、このサイトでは「DQNランキング」というのがあって、そこでは賢一郎(けんいちろう)が2位、誠太郎(せいたろう)が5位になっているのですが、これはこの2人が女の子だからです(このDQNランキング、日々更新されているのですが、1ページに30人分の名前が掲載されていて、590ページ、総計17,700ものDQNネームが登録されているのだから驚きです)。


    さて、で、この話題。避けていたのには理由があって、それは僕がつい最近子供を持ったばかりだからです。こうやって最近に名付けに対して意見を言うのであれば「ではおまえはどうなんだ?」ということになりかねません。だからといって子供の名前をさらすのも抵抗があるし、かといってさらさない状態で「ウチの子は普通の名前です」と言ったってまったく説得力を持たせられません。
    そしてもうひとつ。こうやって意見を述べて行くにあたっては、なんらかの具体例を挙げざるを得ません。そのことで他人の名前をDQNネーム扱いしてしまうことに抵抗があったのです。
    ただ、いくらなんでもおかしい、やっぱり我慢できない、そんな思いもあってちょっとぶちまけてしまうことにしました。

    さてさて。ここからがようやく本題なのですが、僕が根元的に嫌悪感を覚えているのは、自分が文章とかそういったものに携わる仕事をしているからかもしれません。
    文章を紡ぐ場合、単に思いつきや感覚で構成しているわけではなく、考えて悩んで、試行錯誤が繰り返された果てにそれらが生み出されており、そこには「いかにわかりやすく」書くか、「いかにうつくしく」表現するかといった苦労があるものです。そして日本語はそういった欲求と要求を満たすに相応しく、美しい漢字や美しい語感のある、世界でも特徴的な言語であるものだと考えています。それなのに、言葉の響きからも、それをあてた漢字からもなにも感じ取ることのできない名前をつけるのは日本語に対する冒涜であるとすら感じてしまうのです。

    例えば(本当にいたら申し訳ないとは思うのですが)、「さなは」ちゃんという子供がいたとします。漢字は……、「紗那羽」とでもしましょうか。このひらがなと漢字、それぞれの組み合わせからは何も伝わってきません。これは僕が考えた「想像上」の名前ですから、実際に付けられる名前にはそんな名前はないだろうと、上に書いたDQNネームサイトの8月2日登録分とされた例を見てみると、「しずき」ちゃんという子供がいますね。漢字は「梓瑞生」。それぞれの漢字の意味を調べてみると──。
    ・梓→「あずさ」という木の名前 など。
    ・瑞→めでたい、みずみずしい。形のよい玉 など。
    ・生→生きる、生まれる、生える など。
    まとめると……、まとめられません。ただ、この仮名からも漢字からも、何も伝わってはこないこと、これだけは間違いなく言えるのではないでしょうか。

    もちろん、この名前には両親によってこめられた思いが入っているのでしょう。あるいは、お母さんが「梓(あずさ)」さん、お父さんが「瑞人(みずと?)」さんとかで、そこから生まれた子供、という意味があるのかもしれません。こういったように、一概にその名前はダメだ、と決めつけるのは難しく、それだからこそこれだけおかしな(不思議な)名前が氾濫することになったのだとも思えます。

    で、ダメだとは言えなくても、やっぱり少し(というか、どうやらずいぶんと)おかしいと思わざるを得ない場合というのを挙げてみます。

    ■ 漢字の読みの一部を抜粋
    これは上に書いた「梓瑞生」ちゃんの、「瑞」の字がまさに当てはまりますね。この字は「ズイ」または「みず」と読むことはあっても単独で「ず」と読むことはできません。こういった例が非常に多いのがこの問題の大きな特徴です。
    「愛」を「あ」と、「心」を「こ」と読むあたりにはじまったと思われるこのムーブメントは留まることを知らず、例えばやはり上に書いた8月2日分を見ると、「友元」ちゃんという子がいます。これで「とも」と読ませるらしいのですが、「とも」なら「友」だけでいいのでは?と首を傾げたくなります。「一番じゃなきゃダメなんですか? 二番じゃダメ?」とばかりに、「友だけじゃダメなんですか? 元もつけなきゃダメ?」と尋ねたいくらいです。

    で、今回調べていてわかったことなのですが、漢字には「名乗り読み」というものが紹介されている場合があります。これは音読みでも訓読みでもなく、名前に使われるときにこう読まれることがあるという、いわば一例を示したにすぎないものがあるのですが、これがあることによってこの「抜粋問題」はさらに複雑化していきます。
    例えば「彩」という漢字があります。ご存じの通り、これは「サイ」や「いろどり」と読む、非常に美しい漢字です。で、上戸彩さんや石黒彩さんをはじめとして、多くの女性の名前として使われているこの漢字ですが、実は「あや」も名乗り読みに過ぎないのであって、彩という漢字の正式な読み方としては含まれないのです。
    ところが、この彩という漢字、これを「あや」と読めない人はほとんどいないように、この名乗り読みが一般化する場合があります。で、彩を「あ」や「や」と抜粋して読ませるような名前が誕生します。「彩麻音(あまね)」ちゃんとか。
    一般化してきている彩ならなんとか、と読みこなすことができても、「大」という字に対して紹介されている名乗り読み「お・おい・おお・おおい・おおき・き・たかし・たけし・とも・なが・はじめ・はる・ひろ・ひろし・ふと・ふとし・まさ・まさる・もと・ゆたか(※「1から始める姓名判断と名付け」より」のなかから、「は」とか「ひ」とか「ま」、はたまた「る」なんてものをあてられたのでは完全にお手上げです。

    で、この一部抜粋問題、ある意味で我々日本人が願ってやまなかった問題を片付けてくれることができます。それは「ん」を表す漢字です。ただ、だからといって「健康で元気な子供を」なんて願いを込めて「健元太郎(けんたろう)」などと付けていいはずがありません。


    ■ 漢字の意味がわかっていない
    DQNネームのサイトを見ていくと(個人攻撃みたいになるので、本当は望ましくはないと思うのですが)「羽凪(まうな)」ちゃんという子がいるみたいです。その読み方にも仰天ですが、羽ばたいたら必然的に風は起こるもの。一方、凪という字は風が止んでいる様子を表したもの。この2つを組み合わせて、子供にどのような生き方をしてほしいと思ったのでしょうか。
    そしてもう一例だけ。「久憂我(くうが)」ちゃん。もうこうなってくるとネタなのか本当なのかわからなくなってくるのですが、「久しく憂う我」とは。

    上にも書きましたが、日本語というものは意味を持った美しい漢字と、なにかをイメージさせる美しい語感という特徴を併せ持った世界でも希有な言葉だと思っています。英語圏の人がアルファベットを勝手に組み合わせて、響きのいい音を名前とするのとは違うのです。


    ■ 音訓の混同
    例えば、「綾夏(あやか)」ちゃんという子がいたとします。仮定の話です。「柚那(ゆずな)」ちゃんだっていいのですが、これらはいずれも「音読み+訓読み」になってしまっています。いわゆる「湯桶(ゆトウ)読み」とか「重箱(ジュウばこ)読み」と言われるものです。
    本来的には日本語は日本古来の読みと、大陸から入ってきた読みとのふたつのものがあり、それぞれ「訓読み」、「音読み」とされていることは学校でも習ったはず。この音と訓は混同するべきではないので、例えば「売買」という言葉は「バイバイ」もしくは「うりかい」と読むわけで、「バイかい」とか「うりバイ」とは発音しない、ということです。
    名前はある意味においては独自に、いわば親の勝手な判断で付けるわけですから、必ずしもこのルールに厳密である必要もありません。湯桶読みや重箱読みの例としても、朝晩(あさバン)や株券(かぶケン)、敷金(しきキン)、台所(ダイどころ)、番組(バンぐみ)、役場(ヤクば)など、日常生活に溶け込んだものも数多くあり、必ずしも間違いだとは言えません。ただ、名前とは自分で名乗るよりも人に呼んでもらう回数の方が圧倒的に多いもの。まずもってして「人に読まれる」ということを意識した場合、相応しいとは言えないでしょう。


    なぜ、どうしてこのようなおかしな名前が出回ることになったのか、その「犯人探し」としてインターネットやテレビ、本などの情報に因るところが大きいとする意見があります。実際にそれはある意味においては正しいでしょうが、一方で、名前は時代に応じて変化しつづけており、もはや古くさささえ感じる「○○子」という名前が流行したとき、あるいは男性の名前としての、武や宏、誠、剛など1文字名が流行したときにも先時代の人たちからは驚愕されたとも言われます。ただ、それでも現在のように大問題となることがなかったのは、それらが誰にでも読むことができ、その漢字から親の思いを推察することができたからではないでしょうか。
    意味もなく単につけたいという理由だけの漢字を用いたり、意味のない語感だけで名前の読みを考えたりすることでこのような状況が生み出されているのだろうと思いますが、現在は、人と違うものを、特別なものをということにこだわりすぎて、結果としてまわりもおかしな名前だらけという奇怪な状況になっているような状況です。その子が特別であるか、人と違う子であるかどうかは、名前ではなく親が生き方を示すことで、その子自身が獲得すべきものであって、DQNネームとしてクラスで一番になったとして何が嬉しいのでしょうか。

    最後に、鈴木太郎くんという子がいます。今はもう高校生くらいになっているかと思うので、子というのも失礼なのですが、この人は小学5年当時、11歳という史上最年少で漢検一級に合格したことで知られました。これはご両親の影響だったそうで、TVチャンピオンの「親子漢字王選手権」にもお父さんと一緒に出場されていました。太郎くんという名前は、ご両親が岡本太郎さんに影響を受けたからという話だったと思いましたが、例えどんなにありきたりの(今では逆にありきたりではありませんが)名前であっても、両親とともに目標を見つけることで「特別な存在」になることができたという典型的な例だと思います。

    そしてなにより日本が誇る世界のスーパースターは、鈴木一朗さんです。
    まぁ、イチローは次男なのに一朗ですから、ある意味では珍名なのかもしれませんが。

    テーマ : 気になるニュース
    ジャンル : ニュース





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    Author:常盤荘太郎
    いろいろと調べることが好きで、そのことでわかったことを基本に日常の疑問、感じたことなど、日々の話題にいろいろとツッコミを入れていきます。
    主夫目線で書く家事全般の記録
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