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    争点ってなんだろう。

  • 2010.07.09
  • いよいよ参議院議員選挙。
    で、一般的に今回の「争点」と目されているのが、消費税の増税。
    ところが、増税案を提示しているのは自民と民主という“二大政党”であって、その他の極小政党は基本的に増税反対だという。これについて「消費税は上げていいか/上げられたら困るか」という単純な論理で投票活動が行われるのは実はとても困ることなんですけど、YESかNOか、白か黒か、と訴えるのはとてもわかりやすいので、どうしてもこういうことになってしまいます。

    で、これに関してまず思うのは、「増税反対」と言っている極小政党の人たちについて。
    「あなたたちのやってることって“後出しジャンケン”じゃない?」

    だってまさにそうでしょう。ついこの前まで、それこそほんの1カ月前まで消費税の増税論議なんて一切なかったはず。ただ、参院選挙を控えるにあたって、民主や自民が「消費税の増税」を訴えているのは自身の政策実行のスタンスに対しての明確な意思表示であって、これ自体、なんらおかしなことはないわけです。
    「自分たちはこうやって財政再建をしますよ」
    実にわかりやすい。

    ところがところが、他政党はこれに一斉に反論。消費税増税絶対はんたーい!の大合唱。
    なんだこれ?

    そうじゃないはず。
    自民や民主が消費税増税を行うことによって財政再建や経済対策を行うとしているのであれば、他の政党も、自身は何を行うことによってこれらを実行するのかを伝えなければいけないわけで、誰かが出した案に対して反対することが自身の案というのではあまりにもお粗末すぎます。
    もちろん、いろいろ言っているのかもしれない。案を抱えているのかもしれない。けれどもそれが伝わってこない時点で、それは「言っていない」に等しいのだと、そう考えなくてはいけないはずです。もし本当に伝えたいことがあるのなら、必死になってアピールしなければいけないはずです。

    さて、で、消費税増税。
    これに対して毎日jpで、特集記事が組まれていました。
    2010攻防の夏 現実味帯びる『消費税10%』と『法人税引き下げ』

    で、このなかでも述べられていますが、いったい何のために増税するのでしょうか。

    僕はおそらく今の日本のなかで、本当に増税に反対だと考えている人はすごく少ないのだと思います。もちろん、増税に賛成だという人が多いということもないでしょうから、その基本的なスタンスは「増税やむなし」といったところ。
    これだけ国の借金が増え、社会保障費が増え、経済の低迷から税収が見込めないのであれば、それはやむを得ないという空気が流れるのは必然。勤め先の売上が低下しているのであれば給料がカットされてもやむを得ないと考えるのと同じ論理です。
    ただ、その使い途に対しては一言言わせてほしいよ、と。単に増税するだけじゃ嫌ですよ、と、こういうことなのではないでしょうか。

    まず、どうして5%なのか。
    国債や借入金などのいわゆる「国の借金」の総額は882兆円だと言われています。この内訳を見ていくと、国の国債累積額は720兆円、2010年度の新規国債発行額は44兆円(財務省の試算では、2011年度は51.3兆円になると見込まれているとも)です。2010年度に国債費として20.6兆円が使われる予定で、うち9.8兆円が利払いに、10.8兆円が債務償還に充てられています。
    これを消費税でなんとかしようと計算してみます。
    消費税を1%上げて増える税収はおよそ2兆円。だとすると、5%上げれば10兆円の歳入増となります。この消費税の増額分を全額国債の返済に充てると考えます。

    改めて整理してみると、国債発行額は44兆円、そのうち、9.8兆円の利子と10.8兆円の債務返済、さらに10兆円分が債務返済に充てられるとすると、年額23.2兆円ずつ国債残高は増えていくことになります。この23.2兆円にも利子がかかってくるので、単純に現状の9.8兆円の利払い費で利子が全額償還できていると仮定すると、国債720兆円の利子が9.8兆円から計算すると、その利率は年1.36%ということになります。となると、増加する年額23.2兆円に関しては利子だけでも年額3155億にも達します。

    で、まったく現状維持のまま国債発行額を44兆円、利子返済額を9.8兆円、債務償還を10.8兆円+増税分10兆円として計算すると、29年後には国債発行総額は1500兆円に、50年後では2300兆円に達します。ちなみにこのときはその利子だけで31兆円となり、税収分が利子だけで食いつぶされるのも時間の問題です。さらに現実的には社会保障費は年額1兆円ずつ増加していくと見られていますので、その状況はもっと酷いものとなるでしょう。
    だとすると、とにもかくにも国の財政悪化をなんとか止めるのだ、とするのならば、国債発行額の44兆円と同額の歳入増とならなければいけはいはずで、先の消費税1%で2兆円という計算から導くと、22%増税で44兆円の税収が見込めるわけですから、消費税率は27%が基準ということになります。もちろんこれには社会保障費の増額分は含まれていませんし、これを実行したところで国の累積赤字は1円も減りません。
    本来22%の増税をしなければいけないのに、5%の増税しかしないのであれば、それこそ「焼け石に水」。なにもしないよりはマシかもしれませんが、したからといってその効果はごく限定的です。

    で、です。
    これまでは増額分が全額国の借金解消に使われること前提で話してきましたが、実際はまったくそんなことはないようで、この増えると見られる10兆円に関しての使途は一切明らかにされていません。それどころか、法人税は引き下げられ、食料品などの必需品は増税されなかったり、低所得者には還付がされたりということを考えれば、まるまる10兆円が歳入増となるわけでもなさそうです。

    となるとますますわからなくなる増税論議。どうして増税しなくてはならず、それらはなんのために使われるのでしょうか。

    どうしても増税しなければいけないのであれば、まず大前提として、いくらの増税が見込めるか、なにに使うのかを示さなければいけないはずです。それによって、税の使い途を我々国民が監視できるようになるわけですが、とにかくこの選挙に関してはそこが示されておらず、曖昧なままで投票行動に移らなければいけないことが本当に残念です。
    普通に考えれば、お小遣いが足りなくなって親に新しく借りるのであれば、「何に使うのか」を明示することはごくごく当たり前のはず。そんな単純なことができないのは、やはり財務省をはじめとした官僚に「細かなことはこちらでやりますから」と操られているのではないかと勘ぐりたくもなるものです。

    で、唐突に関係のないニュースを持って来ますけど、日経の7月9日のニュース。
    前原国交相、空港整備協や建設弘済会の解散表明 天下り解消狙う

    まぁ、簡単に言えば、天下りの温床となっている公益法人を解体するという、事業仕分けを拍手喝采で迎えた一般人から言えば、ごくごく歓迎できる話なわけですが、実はここにも落とし穴がありました。
    それはつまり「3年後をめどに解散する見通し」というところ。この件に関して、前原国交相は4000人以上の職員の再就職などを考えると、との発言をしているとの報道もありますが、どうして単に無駄遣いをしていて、それが元で解体される職員の再就職の面倒まで考えなければいけないのでしょうか。民間だったら、即日解雇で済む話、それが3年ですから、これは現実にはその3年で「看板の付け替え」を行うという意思表示と取れると思います。

    で、で、戻って。
    つまり官僚達の考え方は、あくまでもこの「看板の付け替え」に過ぎないのでは、と僕は考えています。消費税というところに手を付けて税収を確保するけれど、単にそれを借金の返済には使わずに、さまざまな形を変えさせて結局無駄遣いするつもりなんだろう、と。
    その無駄遣いを事業仕分けなどで一見やめさせたように見える民主党。ところが本丸であるはずの公務員制度改革には結局手を付けずで……。まぁ、そういうことです。

    最後に。
    22年度における公務員総数は295.8万人。その人件費総額は27.6兆円だそうです。
    民主党の先の総選挙におけるマニフェスト、「公務員人件費2割削減」では、国家公務員の人件費5.3兆円から1.1兆円を削減するとしています。これは即ち、給与の削減ではないのですが、それでもこの2割削減という目標数値を、国家公務員・地方公務員に当て嵌めることができれば、それだけで5.5兆円の削減が可能です。まぁ、一方で天下り対策として60歳定年を65歳定年に引き上げるとかいうまったく公務員にしか得とならない政策もブチ上げていて、逆に総人件費は上昇するなんて話もありますが……。

    とにかくやっぱり公務員。
    大変申し訳ないんだけど、この人たちをなんとかしないと、日本に未来はありません。「みんなの党」が支持率を伸ばしているのも、本気で公務員制度改革をやってくれるだろうとの期待を集めているからではないでしょうか。
    となると、本来は民主党が反故にした公務員制度改革こそが争点でなければならないはずだったのではと考えるわけで、都合良く「消費税が争点にさせられた」と思うと残念でなりません。

    テーマ : 政治・時事問題
    ジャンル : 政治・経済





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    常盤荘太郎

    Author:常盤荘太郎
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